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Logos 今月の言葉


2017年 1月 館長からのメッセージ
  


「沖縄平和ツアー」の報告をいたします。
2016年11月21日~25日 今回は「道北クリスチャンセンター」とう共催にしました。名寄の最寄りの方々が参加されました。14名。レンタカー(運転は板谷良彦総主事!)で南部戦跡、平和祈念館、平和の礎、ひめゆりの塔、そして足を延ばして高江、辺野古、さらにフェリーで伊江島のガマを訪ねました。以下そのご報告です。
 沖縄・那覇空港へ降りようとしたとき、眼下にはサンゴ礁の海が青く透き通っているのが目に入りました。空港ターミナルにはたくさんの高校生の修学旅行生たち、中国語、タイ語も語られていました。沖縄は基地経済ではなく観光資源をおおいに㏚して、その実績を持ちはじめていることがわかります。さてこの海を埋め立てる?また山には、そこで毎日の生活を営む人々を無視するようにしてヘリコプターを発着する施設を設営する?抵抗し反対する人々が生まれるのはごく普通です。普通の人々の、普通の生活をいろいろな仕方で脅かすことが絶え間なく起こっている。そんな現実の毎日、それが沖縄の人々の生活。このことを本土で生活をしている人々はリアルに感じません。
 そこで「沖縄に行こう」と呼びかけますとご一緒する方々がおられました。祈りをともにする方々でした。前半は南部の戦跡、沖縄戦を追体験しようとしました。後半は「高江」の基地建設に対して「愛とユーモアで」「明るく、しなやかに、そしてしたたかに」を合言葉で普通の生活を守ろうとしている人々のところを訪ねました。警察、防衛施設庁、そしてガードマン、時には低空で真上を飛ぶ米軍ヘリのもとで思い思いに座り込み、歌いました。戦後70年も戦争を背負ってきた人々の日焼けした方々の、その表情のなんと開放的で革新的でしょうか。「負けらんどう、負けらんどう・・・えい!!」はとても印象的で、翌朝の出発では、一同で「えい!!」と気持ちをあわせることになりました。
帰路2013年に建設された「不屈館」(瀬長亀次郎と民衆資料)と対馬丸記念館を訪ねました。不屈館では鹿児島の市長さんと顔を合わせ、北から来ましたと言ってご挨拶、横浜からの女性から「高江で歌っていらした牧師さんですね。」と声をかけられました。瀬長氏は沖縄立法院で市民と権利と沖縄の権利のために活躍しましたが、沖縄の基地をなくすことができないことを悔やんでいました。没後も(2001年)その志を忘れない人々が彼を慕ってきているのです。NHKの若いスタッフが取材に来ていましたが、デレクターは彼をよく知っているということでした。
 沖縄の戦後の歴史をたどりながら、本土から離れていて、本土に情報が伝わらないことを米軍が、よく承知で、不当な処遇を繰り返し、そのことをよく知る沖縄の人々がかえって強く団結することになるということでした。弾圧は 団結をうむのでしょう。
 瀬長氏を残した書籍の高い棚を見上げていました。すぐ後ろで、わが総主事板谷氏が「活動するためには勉強しなきゃいけないんだ。」とふと漏らした言葉は、これもまた忘れることができない言葉でした。生涯の原則、学習と活動がダイナミックな人間を育てるのですね。エネルギーをいただきにまた沖縄を訪ねることにしましょう。 
                                     雨貝行麿

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